グランギニョール劇場。
それはかつてパリに実在した悪趣味で卑猥な見世物小屋の名称である。
店(魅せる)・物・小屋
という響きにインスパイアされて
勝手に店舗名にさせてもらっておるのですが、
先代に挨拶しとかなアカンっちゅーことで。
ギニョール劇場は映画などが台頭してきたことから
経営が悪化し1962年に閉鎖されました。
上の画像は劇場の跡地で現在は別のギャラリーになっておりました。
ギニョール劇場の跡地から徒歩数分圏内には
ムーラン・ルージュ劇場が。
赤い風車を意味する
1889年に創業のキャバレーで
ユアンマクレガー、ニコールキッドマン主演の映画も
ありましたね。
過去にエルビスプレスリー、フランクシナトラなど
著名なアーティストが出演したことでも有名な劇場で、
もちろん現在でも営業中である。
チケットは結構お高めでした。
さらにブラブラしていると嫁さんが
『このカフェ絶対入りたい』と。
ちょっと疲れたしちょうどいいね、入ろうぜ。
入店し、カフェオレのたっぷりサイズを注文する。
そこで嫁が
『やっぱりこのお店で間違いなかった』
えっ、何が。
まだカフェオレ飲んでもないで。
『このお店、映画アメリの舞台になったとこやでー』
あぁ、あのオシャレ映画ね、そうなんや〜。
すると私と同年代くらいの日本人男性が一人で入店。
チラ見でもわかるくらい緊張していた様子でした。
何やらブリュレをオーダーし、硬いカラメル部分をスプーンで
コツコツと割っている。
『あっ、あの人絶対アメリファンや、アメリはブリュレのカラメルをああやって
食べるのは好きやねん』
へぇー、それは間違いなくガチ勢やな。
その後、男性は緊張の糸が切れたように
ワインを飲みゴリゴリに食事を注文し本当に
満喫しているようだった。
なんかこっちまで嬉しい気持ちになった。
もうこの時にはクレカを使わないことに慣れてきて、
会計時に小銭もしっかり出し、お釣り無しで
支払えるようになってきた。
店員さんも
『パーフェクト!!メルシー』と言う始末だ。
土日しかやっていないサン・トゥアン アンティークマーケットにも
行きました。
ここは3000店くらいのアンティーク屋がひしめき合う
パリ最大のマーケット。
最寄り駅から徒歩で向かったのですが、道端はゴミだらけで
なんだかヤバそうな雰囲気だ。
車の窓ガラスをこじ開けて、半泣きになった運転手をカツアゲしている光景を
目撃し
なんかヤバいんじゃね?
って思いググるとここは
パリの中でも割とデンジャラスゾーンということでした。
パチモノ屋さんもたくさんあって客引きが至る所に.........
ドラゴンボールの悟空がバスケやってて、Supremeってロゴが入った
Tシャツを見た時は流石に吹き出した。
このマーケットには数年前にアンティーク什器を仕入れさせて貰った
ディーラーの店があるはずですが見当たらず..........
聞くとコロナ不況で廃業され、自宅兼倉庫がある田舎町で顧客相手に
商売はされているそう。
その田舎町までは車で6時間かかるそうで、絶望した。
そして私たちは今回の旅、最後の目的地
ヴィンセントヴァンゴッホが生涯最後の71日を過ごした
ラヴー亭に向かうのであった。
to be continued.
(次で最終回です、長々とすいません)