2022年 08月 19日
超めんどくさいミシン糸の話
本日のブログは
パンツの裾直しをする際に使用するミシン糸のお話。
ミシン糸は番手と呼ばれる数字で太さが異なりますが
お直しするパンツによって番手を変えております。
例えば20番手はかなり太い糸で
デニムやワークパンツ向き。
30番手はそこそこ太い糸で上記以外の
パンツに適しております。
メーカーによって微妙に糸色が異なりますので
ジーンズの裾直しに使うイエロー、オレンジだけでも
最低これくらいの色糸が必要になります。
白糸でも完全に白の晒し、生成りがかった糸と
言った具合で、何せバリエーションがいるんです。
さらに糸素材にもいろいろ御座いまして
強度に優れたポリエステル糸、
味のある綿100%に糸、
ポリ糸に綿を巻きつけたコアヤーン糸etc
っで、ポリ糸は割と買いやすいのですが
問題は綿糸やコアヤーン糸。
一般的に需要の無い糸なのでオーダー製になるんです。
綿糸は洗濯によって色落ちし、糸自体が縮むので
現代の服作りでは必要とされていないのですが、
ウチで取り扱う服は綿糸縫製が結構多い。
どうせなら製品と同様の仕上げが良いと思いましてね。
っで
例えば20番手の綿糸のベージュが欲しい場合........
1巻3500円の糸を最低ロットで20本買わなければならないんです。
糸一色だけで7万円!!
まぁ工場も需要がない物の為に機械を動かすとなると
しゃーないですね。
しか〜し
そんなお金はどう転んでも無いので
私は足掻きます。
老舗の糸屋さん
"西村福郎商店"
こういった問屋さんでは
運良く在庫があれば一巻きから売って貰えるケースがあるんです。
メーカーは糸を染める時に染め不良のB品が出ることを
想定し、少し多めに作るそうです。
その多めに作った分が稀に在庫として
問屋さんに流れるということらしいですね。
古民家を改装した素敵な糸屋さんですね。
ちなみに業務用のミシン糸は5000メートル巻きで
販売されております。
パンツ一本裾上げするのに1メートル程度の糸が必要なので、
5000本はいけるっちゅーことですね.........。
GRAND GUIGNOL
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