2022年 05月 15日
ホワイツの解体
ちょうどホワイツのブーツが入荷したタイミングでしたので
どのように製靴されているのかを
検証してみました。
画像のブーツは
古い個体で
実用出来ないコンディションの為、
お客様から解体用に寄贈されました。
断面を見るとアッパーの革を外に出し、
ミッドソール、アウトソールを出し縫いする
"ステッチダウン製法"っぽく見えます。
さらにミッドソール、アウトソールを
剥がしていきます。
かなり酷使された状態でしたが
出し縫いのステッチ(極太の麻糸)はガッチガチに生きており、
剥がすのに一苦労しました。
アイリッシュリネンを使用しているとのこと。
通常のステッチダウン製法では別パーツの
ウエルトは付かないのですが、
コイツにはウエルトがありました。
新品の状態ですとこの部分ですね。
細かい部分なので画像では何のこっちゃ分からないと
思いますが、
中指で押さえている
インソール部分に溝を掘り(切り込み)
ウエルト、アッパー、インソールに
手縫いのすくい縫いステッチが施されており、
手縫いが終わった後は
溝に綺麗に戻して接着されております。
こりゃ俗にいう
"ハンドソーンウエルテッド9部仕立て"ってやつですね。
大変手間のかかる製法なので
高価なのも納得です。
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by grandguignoljapan
| 2022-05-15 15:58
| 無駄話
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