入荷商品がたまってきておりますが、平成最後の日ということでちょっとブレイクを。
私は昭和57年生まれ。
1990年代が青春だった世代です。
最初に買ったCDはチャゲアスのyeah yeah yeah
もちろん8cmシングル。
サッカーとテレビゲーム(主にストⅡ)に夢中などこにでもいる小学生。
当時、深夜にsmapがやってた夢がモリモリを夜更かしして
観るのが密かな楽しみでした。
ついでにローカル番組の"大人の絵本"(ドエロtv)を親にバレないようにコソコソ観たり......。
小6の時にゲームセンターでヴァンパイアってゲームが稼働し、
お小遣いをつぎ込んでやりまくってました。
自分でいうのもアレですが、格闘ゲームはかなり上手いと自信があり、
小6ながらに対戦で大人をばったばった倒して、
ブチキレられてボコボコにされることもありましたね。
今でも鮮明に覚えていますが、ロン毛でピアス、目つきが超ヤバイ兄ちゃんに因縁をつけられることなります。
「お前、調子乗ってっとブチ◯すぞ!」
内心ビビりまくってたけど、"ここでひよったら負けや"と
ガキながらに強がって「この場面でこうやったらもっと強くなれるで!」的なアドバイスをしました。
妙に納得したのか、その場は事なきを得ました。
その後、中学の入学式でなんか見たことある奴がおるなぁ〜っと。
あん時のロン毛のヤバイ奴やん。
しかも同じクラスやんっ。同い年やったんかい!
高校生くらいかと思ってた............。
彼とは意外とウマが合いよーゲーセンに行きました。
当時のゲーセン(私が行ってたのはモンテカルロ)は薄暗くて、
缶コーヒーの香りとタバコの煙が充満した不良の溜まり場でした。
中学になると兄の影響で洋楽ロックを聴き始め、
マリリンマンソン、ナインインチネイルズ、ミニストリー、etc
ダウナー系のロックに傾倒していきます。
ファッションにも興味を持つようになり
クリストファーネメス、ジャンポールゴルチエ、マサキマツシマ、
ギャルソン、20471120、W<、BEAUTY:BEASTなどのショップに出入りするようになります。
中ボーには高嶺の花でチョー高く、お年玉で厳選したアイテムを
少しずつ買いました。
この頃のフラッグシップショップは内装が凝りまくりで、
多感な時期に本当に良い経験が出来たと思います。
ネメスに関しては中2の時に修学旅行の班行動を
抜けて、ソロで表参道のショップに行き親から貰った
お土産を買う用のお金に手をつけ
靴を買うというクソ過ぎる想い出も。
先生、親からは相当絞られましたし、完全にやっちゃいけないことだけど、
自分のファッションに対する執着心、異常性はこの時にはあったと思いますね。
90年代のファッション史を語る上で
"裏原ムーブ"は外せないのですが
グッドイナフやエレクトリックコテージ、
TAR、エイプ、アンダーカバー、マイナーところですとN.W.Oとかは
お店に行っても買える物が無い。
売れまくってたんでしょうが、人が着ているのを
街で見たり、友人、先輩から譲ってもらったりで
どうにか手に入れてましたね。
バッキバキにデザイナー物を着ている人と
ストリートファッションに身を包んだ人が
共存する狂気に満ちた時代。
毎週末は街に出て、お洒落な人を探すのが本当に楽しかった。
90年代はファッションに対しおそらく最も冒険的かつ実験的で
商業的にも大きな流れが来ていた時代だったと思います。
しかしながら熱狂時代は長くは続かない。
多くのブランドは規模を縮小し、マーケットは目に見えて
萎んでいった。
高校生になると
空前のインディーズバンドブームでハイスタ、ブラフマンなどが大流行。
この頃、私は鬼のように音楽を漁っておりましたので
音楽漬けの日々。
偶然にも同じ学校に音楽の趣味の合う連中がいて、
ライブハウスやクラブに出入りするように。
CDショップでバイトし、
デニム、レザーブーツ、ライダースジャケット、CD、レコードに給料を注ぎ込む。
デザイナーズの洋服と違って着込むほどに馴染み、
着古していくことで格好良くなる。
買ったばっかりのショットのワンスターは寝る時も着てたし、
早く色落ちさせたいからデニムも穿いて寝た。
大学生になると音楽への興味が暴走し
前衛音楽、映画音楽を買い漁る。
ちょっと変わった珍古着を買い出すようになり、
少しこじらせたファッションをするようになる。
割りのいいバイトをしていたので
1年に1回海外旅行に行ったり。
アジアの辺境、アメリカ、ヨーロッパを一人で
バックパック担いて。
ずっと実家暮らしで家を出たことがない自分には
海外は刺激的でしたねー。
ニューヨークの地下鉄でヤク中に追いかけ回されたり、
ネパールでバスで移動中に崖が崩れて半日立ち往生したり......。
『なんか俺、生きてるっ』
って感じで。
っとまぁ自分の身の上話はこんなもんで。
昭和に生まれ、平成に青春時代を送った自分が
ふと思うのはこれからの時代、洋服に関しては
昔のように特定のブランドがすごい求心力を持つことって
そうそう無いと思うんです。
情報過多で、情報伝達の速度が速い。
1着の服や靴に感動してしみじみと立ち止まることって
すごく少ない気がするんです。
一つのことに情熱を注いで、じっくりと
思いを寄せることも必要なんじゃ無いかと。
数年前から90年代ファッションがブームになり、
懐かしい気持ちと共に、裏原ブームの影に隠れてあまり語られることの無い
異端ブランドに今一度スポットライトを当ててみたい。
ローリングダブトリオのルーツループ、マニフォールドのガマ口財布、
当店オリジナルのGRAND PACK。
これらのルーツってビッケンバーグやゴルチエ、プラダだったりするのですが、
私と同世代のデザイナー達が一呼吸し、自分のルーツを咀嚼して物作りをする
姿勢は個人的にはかなりエキサイティングだったりします。
人の記憶に残るモノ、空間を提案していきたいと
強く思う平成最後の夜でした。
チャンチャン。
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